いぶりがっこのGIマークとは?“本物”の見分け方
「いぶりがっこを選ぶとき、どれが“本物”なの?」と迷ったことはありませんか。その手がかりになるのが「GIマーク」です。この記事では、秋田県湯沢市で漬物を作る雄勝野きむらやが、GIマークの意味、いぶりがっこが認められたGI登録の基準、そしてパッケージで“本物”を見分けるポイントを、わかりやすく解説します。
この記事でわかること
- GIマークとは何か(“本物の証”と呼ばれる理由)
- いぶりがっこがGIに登録された基準(大根・燻し・ぬか床・無添加)
- パッケージで“本物”のいぶりがっこを見分けるポイント
いぶりがっこの「GIマーク」とは?
GIは「地理的表示(Geographical Indication)」の略です。日本では2014年に成立した地理的表示法(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)にもとづき、品質などの確立した特性が産地と結びついた農林水産物・食品の名称を、国が知的財産として登録・保護しています。
① GIマークは“本物の証”
GIマークは、登録された産品の地理的表示と併せて付すもので、産品の確立した特性と地域との結び付きが見られる真正な地理的表示産品であることを証するものです。つまり、GIマークが付いた「いぶりがっこ」は、国に登録された産地・製法の基準を満たした“本物”であることを意味します。
② 商標との違い──守るのが「国」であること
よく似た制度に商標がありますが、守り方が異なります。商標は基本的に権利者(企業)自身が侵害に対応するのに対し、GIは登録された基準を満たさない商品に名称が使われた場合、行政(農林水産省)が不正として取り締まります。国はEC上の不適正な使用の監視も行っており、悪質な場合には罰則も定められています。だからこそ、GIマークは消費者にとって信頼できる“本物の目印”になるのです。
いぶりがっこがGIに認められた基準
いぶりがっこは、2019年(令和元年)に地理的表示(GI)へ登録されました(登録番号79)。名称は秋田の方言「がっこ(漬け物)」に由来し、燻した漬け物を意味します。GIとして登録されるにあたっては、産地や製法に一定の基準が定められています。
① 産地と原料
いぶりがっこのGIでは、秋田県内で加工されること、国産の大根を使うことなどが求められます。冬の訪れが早く大根を屋外で干しにくい秋田県南部で、囲炉裏の煙を利用して大根を乾燥・保存してきた食文化が背景にあります。
② 製法(燻し・漬け込み)
製法にも基準があります。大根をナラ・サクラなどの広葉樹で昼夜2日以上燻すこと、その後ぬか床に40日以上漬け込み、低温でじっくり発酵させることなどが定められています。この燻しと長期発酵の組み合わせが、いぶりがっこ特有のスモーキーな香りと旨みを生みます。
③ 使わない添加物
GIの基準では、指定の甘味料(サッカリン類)・着色料(食用黄色4号など)・保存料(ソルビン酸など)を使わないことも条件とされています。素材と伝統製法で仕上げるという、いぶりがっこ本来の姿を守るための基準です。
“本物”のいぶりがっこを見分けるポイント
店頭や通販でいぶりがっこを選ぶとき、次の点をチェックすると“本場基準”を満たした一本を選びやすくなります。
- GIマークの有無:パッケージにGIマークがあれば、登録基準を満たした産品である目印になります
- 産地の表示:秋田県産・秋田県内加工であるか
- 原材料表示:大根・米ぬか・塩などが中心で、余計な着色料・保存料が使われていないか
- 製法の記載:「燻製(いぶし)」の工程があるか(燻さずに燻液で香りを付けた“風”の商品もあるため)
なお、GIマークの表示は生産者の運用による面もあるため、マークがない=すべて偽物というわけではありません。マークに加えて、産地・原材料・製法の表示も合わせて確認すると安心です。
雄勝野きむらやとGI
当店・雄勝野きむらやは、秋田県湯沢市で1963年(昭和38年)から漬物を作り続けてきた作り手です。GIの生産管理基準を満たす秋田県漬物協同組合の一員であり、いぶりがっこはナラや桜の薪で燻し、ぬかで漬け込む伝統製法、指定の着色料・保存料などを使わない無添加・無着色で仕上げています。“本物”の基準を大切にした、本場・秋田のいぶりがっこです。
よくある質問
Q. GIマークが付いていない「いぶりがっこ」は偽物ですか?
A. 一概に偽物とは言えません。GIマークは、国が登録基準の充足を確認した“本物”の目印ですが、表示は生産者の運用による面もあります。マークがない場合は、産地・原材料・製法の表示を確認するとよいでしょう。
Q. いぶりがっこはいつGIに登録されましたか?
A. 2019年(令和元年)に、登録番号79として地理的表示に登録されました。
Q. GIと商標は何が違いますか?
A. 商標は主に権利者自身が侵害に対応しますが、GIは基準を満たさない使用に対して国(農林水産省)が取り締まる点が大きな違いです。
まとめ
- GIマークは、国が産地・製法の基準充足を認めた“本物の証”
- 商標と違い、不正使用は国(農林水産省)が取り締まる
- いぶりがっこは2019年にGI登録。大根・産地・燻し・ぬか床40日以上・無添加などの基準がある
- 選ぶときは「GIマーク・産地・原材料・製法」をチェック